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漢方・鍼灸・東洋医学辞典

漢方医学、鍼灸医学、東洋医学に関する用語を解説した辞典的ブログ。

『まんが黄帝内経』 張恵悌著

 

 

 東洋医学・鍼灸の原典である『黄帝内経』は、前漢の時代に完成されたといわれており、その内容はとても深く広く、身体の生理学、病理学、治療学、養生学など、身体についての総合書となっています。東洋医学・鍼灸医療の理論背景には陰陽論、五行論などの中国思想が深く関わっていますが、そういった理論・思想を基盤にしながら徐々に身体と病気を理解し、医療として発展しました。2000年もの前にすでに医学として体系化されていたことには驚きに値します。現在も廃れることなく、東洋医学や鍼灸の臨床で頻繁に活用されており、現在でも“原典”として燦然と光を輝かせています。  伝統的な鍼灸をしている方はもちろん、現代的な鍼灸をしている方にとっても、東洋医学・鍼灸医学を志し、実践しているのであれば、原典中の原典であるこの『黄帝内経』を避けて通ることはできないと思われます。

 

 しかし、『黄帝内経』の原著はもちろん当時の漢文で書かれており、かつ簡潔に書かれているため、初心者にとって最初から読むことは困難です。いきなり難解なものに手を出してこれはとても読めないと投げ出してしまうと、今後『黄帝内経』を手に取ることすらなくなってしまいますので、その前に、まずは古医書の考え方に馴染むことも、初期の段階では大切でもあります。この『まんが黄帝内経-中国古代の養生奇書』は、『黄帝内経』の基本的な考え方で、重要なものをわかりやすく漫画形式で描いてくれています。まずは楽しみながら親しんでみる、そしていつか原著を読む前の橋渡し役という意味では、なかなかの好著だと思いますので、初めて『黄帝内経』に触れる方にもお奨めです。  古医書医学を志す者としては、あくまで原著に当たれるようになることが、今後の心構えとして大切ですので、いつかはこの本は卒業し、徐々に原典に触れるように心がけておくとよいかと思います。

 

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